厚生労働省のTVOC濃度指針値
この記事をご覧になられる方は、TVOCの意味はご存知のことと思いますが、TVOCとは総揮発性有機化合物量のことです。
新築住宅やリフォーム後の住宅では、使用された建材からいろいろな化学物質のガスが揮発してきます。
揮発してくる化学物質のことを、揮発性有機化合物(VOC)といいます。それらのトータルのVOCのことをTVOCと言い、その濃度が「TVOC濃度」です。
代表的なVOCはホルムアルデヒドです。VOCの種類は、100種類以上とも200種類以上とも言われており、すべてのVOCの種類の濃度を測定していたらかりがありませんから、TVOCとひとくくりにしていると思われます。
住宅が新築され直後やリフォーム直後は、部屋の中のTVOC濃度が高くなります。厚生労働省では、TVOC濃度に指針値が設定されています。その値は、400μg/m3です。
この数値は、暫定目標値とされているので、この数値を超えたからと言って、すぐに健康を害するわけでありません。
TVOC以外にも、13種類のVOCに対して指針値が設けられています。詳細は、厚生労働省ホームページ「室内空気中化学物質の室内濃度指針値について」をご覧ください。
光触媒によるTVOC対策
光触媒(ひかりしょくばい)とは、光が当たるとその表面にOHラジカルと言われる活性酸素を発生させ、それによってVOCを分解する性質を持つ成分のことです。
光触媒には、主に酸化チタンが利用されていますが、酸化チタンは紫外線ランプと組み合わせることによって、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドであれば簡単に分解ができます。
ところが、トルエンやキシレン、スチレンといったベンゼン環を持つ芳香族化合物は、紫外線ランプを用いても分解ができません。
そういったことで、TVOC対策は酸化チタン以外の光触媒を用いることです。
TVOC対策でもっとも効果的な光触媒は、銅ドープ酸化チタン(銅担持酸化チタン)です。銅ドープ酸化チタンと紫外線ランプを組み合わせると、芳香族化合物の分解も可能です。
銅ドープ酸化チタンは、酸化チタン光触媒に酸化銅を結合させたナノレベルの微粒子です。
ナノレベルの酸化銅が補触媒として働き、酸化チタンの効果を高め、酸化チタン単体では分解ができない芳香族化合物も分解できます。
スチレン分解試験
次の図は、酸化チタンと銅ドープ酸化チタンに紫外線を照射し、スチレンの分解を試験したものです。スチレンは、芳香族化合物の一種です。

酸化チタンは、紫外線が当たるとVOCを分解する効果を発揮しますが、スチレンは分解できていません。それに対して銅ドープ酸化チタンは、スチレンを分解しています。
この試験環境では、おそらく4~5時間ほどで検出限界以下まで分解できていると思われます。
このように、一般的な光触媒では芳香族化合物を分解することはできませんが、銅ドープ酸化チタンなら分解できます。光触媒によってTVOC対策をしたい場合は、銅ドープ酸化チタンでないと対策ができません。
銅ドープ酸化チタンによるTVOC対策

銅ドープ酸化チタンによるTVOC対策は、銅ドープ酸化チタンを使ったコーティング剤を部屋中に塗布し、光を当てることです。
弊社の銅ドープ酸化チタンを使った業務用光触媒コーティング剤は、屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)です。
施工は、次の写真のように、専用のスプレー装置を使って行います。
銅ドープ酸化チタンは、白色LEDや蛍光灯などの光を当てることでもTVOC濃度を下げることができますが、より効果を出すために、紫外線ランプを設置します。

銅ドープ酸化チタンは、強い光があれば、VOCを分解する効果が高まりますが、室内は外出しているときは消灯してカーテンを閉めていることが多いので、紫外線ランプを設置します。また、紫外線は高エネルギーなので、紫外線が当たることで、銅ドープ酸化チタンがより高い効果を発揮します。
オゾン脱臭との比較
TVOC対策としてオゾン脱臭を利用する業者もあります。オゾン脱臭のメリットは、手軽なことです。ところが、オゾン脱臭には致命的なデメリットがあります。そのデメリットとは、光触媒コーティングと比較すると
- 銅ドープ酸化チタンと比べて効果が弱い
- 装置をずっと起動させておく必要がある
- オゾンは身体に悪影響がある(オゾン濃度が高いとむせる人もいる)
TVOC濃度を下げるような場合は、大型の装置を設置する必要があります。また、VOCは常に揮発してくるので、装置を常に起動しておき、オゾンを常に発生させておかないと、TVOC濃度を下げることができません。部屋の中に常に高濃度のオゾンが存在していると、身体に悪いと言われています。
日本産業衛生学会「許容濃度等の勧告(2021年度)」によると、オゾン濃度の許容値は0.1ppm(200μg/m3)となっています。TVOC濃度を下げるために、オゾン濃度を高めてしまっては、本末転倒です。
それに対して屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)は、成分が「酸化チタン、銅、水」の3種類だけですから、身体への影響が低いと言えますし、第三者機関に各種安全性試験をしていただき安全であることを確認しました。
| 銅ドープ酸化チタン | オゾン脱臭 | |
|---|---|---|
| 効果 | 弱い | 高い |
| 装置 | オゾン発生機の設置 | 紫外線ランプの設置 |
| 毒性 | 悪影響がある | 安全 |
| 施工費用 | 安い | 高い |
銅ドープ酸化チタン利用ならイリスにご相談ください
弊社は、銅ドープ酸化チタンをはじめとした光触媒コーティング剤や光触媒スプレーなどのメーカーです。弊社の製品を扱う施工代理店が全国にございますので、TVOC対策のご要望があれば、弊社までご連絡ください。
銅ドープ酸化チタンを使ったTVOC対策なら、施工実績豊富なイリスにお任せください。


