光触媒でアレルゲンは分解できても花粉は分解できない理由

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ときどき勘違いで、「光触媒で花粉が分解できる」という誤解がありますが、光触媒では花粉は分解できません。

光触媒で花粉が分解できない理由

その理由は、光触媒で分解ができる大きさには許容範囲があり、花粉は光触媒にとってあまりにも大きな存在なので、実質的に分解が不可能です。

花粉の大きさは、種類によって異なりますが、スギ花粉の大きさは、おおよそ30μmです。

「μ」は「マイクロ」といい、1μmは1mmの1/1,000ほどの大きさです。

それに対して、光触媒に利用される酸化チタン結晶の大きさは、0.01μm~0.02μmほどですから、杉花粉と比べると、大きさが1/,000以下になります。

この1/1,000は、長さでのことですから、体積はその3乗になります。3乗ですから、体積では1,000倍の1,000倍の1,000倍の差になります。

これは、大きな山をツルハシで平らにするようなものです。

花粉のアレルゲンなら分解可能

では、花粉のアレルゲンは分解できるのでしょうか?

花粉のアレルゲンのサイズは、1μmほどです。これも、光触媒の大きさと比べたら、100倍ほどと大きなものです。体積では3乗に比例しますから、100万倍です。

ですが、花粉アレルゲンの表面を分解するなどして、アレルゲンが悪さできないようにできるようです。また、1μmほどであれば、時間をかけたら分解できるとも言われています。

大腸菌の分解も同様です。

大腸菌の大きさは、0.5μmほどです。これも、光触媒によっては大きなものですから、分解が難しいと思います。

とは言うものの、大腸菌は表面の成分(莢膜)やべん毛、細胞壁などといった部位を酸化分解する性質があります。すると、大腸菌は活動が抑制されたり、死滅したりします。

そのようにして抗菌ができます。

この記事の著者/責任者

株式会社イリス 代表取締役 島田 幸一 (Shimada Koichi)

島田幸一

私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。

運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。

現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。

その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。