VOC対策のためのコーティング施工の流れ

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VOCとは、揮発性有機化合物(きはつせいゆうきかごうぶつ)の略です。

新築住宅の中に入ると、新築特有の化学物質の匂いがします。新車も同様に、新車特有の匂いがします。

それらの匂いは、VOCが原因です。

光触媒コーティング施工の様子

弊社では、銅ドープ酸化チタンを使った光触媒コーティング施工による、VOC対策のサービスをご提供しています。

銅ドープ酸化チタンとは、酸化チタンに酸化銅を結合させたナノサイズの光触媒成分です。

弊社はそれを使ったコーティング剤を開発し、VOC対策でもよくご利用いただいています。

VOC対策のためのコーティング施工の流れ

銅ドープ酸化チタンを使ったコーティング施工の流れは、基本的に次の手順で行っています。

  1. VOC濃度測定
  2. 家具や荷物などの移動
  3. コーティング剤の塗布面の清掃
  4. 養生
  5. プライマー塗装
  6. 銅ドープ酸化チタンを使ったコーティング塗装
  7. 施工後のVOC濃度測定
  8. 片付けと復旧
  9. 紫外線ランプの設置(必要であれば)

VOC濃度測定

VOC濃度測定は、ハンディータイプの装置で簡易的に計測します。

ハンディータイプでの測定ですから、簡易的な測定ですが、その場で濃度がわかります。弊社が利用しているものは、ホルムアルデヒド濃度とTVOC濃度を測定できます。

正確にVOC濃度を測定する場合は、外部業者に委託するので、費用と時間がかかりますが測定できます。

養生

養生とは、コーティング剤を塗布しない面、例えばガラス面や家電製品、コンセント類や照明器具、観葉植物などをビニールシートや養生テープで覆うことです。

ガラス面にコーティング施工すると、ガラスを見る角度によって虹色模様がうっすら出てしまうので、養生をします。家電製品などの電気類は、漏電の恐れがあるので、これも養生します。

プライマー

プライマーとは、光触媒による劣化防止剤のことです。光触媒を塗布した箇所に直射日光が当たると、その箇所の色あせが起きやすくなります。それを防止するために昼間に直射日光が当たる箇所にプライマーを塗布します。

劣化防止と言っても、プライマーを使用しないで塗装しても、1~2年後に「少し色あせしたかな?」という程度ですから、ボロボロに劣化するわけではありません。ですが、色あせは劣化していることに変わり有りませんから、プライマーを塗布しています。

塗布は専用のスプレー装置で2回ずつ

プライマーとコーティング剤の塗布は、専用のスプレー装置を使って、それぞれ2回ずつ行います。光触媒をしっかり塗布することで、VOCを分解する効果が高まります。

弊社が利用しているスプレー装置は、ABAC温風低圧塗装機です。次の写真は、ABAC温風低圧塗装機(SG-91)です。

ABAC温風低圧塗装機SG-91とスプレーガン

写真上側の青色の装置は、ブロワー装置です。ブロワーを起動させると温風が噴き出します。

黒いエアホースを通じて、その先にスプレーガンが接続されています。

スプレーガンの上側に塗料カップがついていますが、そこにプライマーやコーティング剤を充填して、壁紙や床、マットレス、ソファー、カーテンなどにスプレーします。

乾燥時間

プライマーとコーティング剤を塗布した後は、それぞれ乾燥のために30分~2時間ほど置きます。夏は30分、冬は2時間ですが、冬でも室内で暖房をつけていたら1時間ほどでかまいません。

紫外線ランプの設置

分解消臭したいVOCの種類や室内環境によっては、銅ドープ酸化チタンであったとしても分解が難しい場合があります。

分解が難しいVOCの種類は、トルエンやキシレン、スチレンといったベンゼン環のVOCです。それらのVOCは、室内が薄暗いと分解速度が遅くなり、濃度が下がらない場合があります。

そういったことを防ぐため、紫外線ランプを室内に設置し、銅ドープ酸化チタンを活性化させてVOC対策します。

東京の区営住宅でVOC対策をした事例。光触媒コーティング施工と紫外線ランプの設置の様子

使用する光触媒コーティング剤

屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)

室内のVOC対策で使用する光触媒コーティング剤は、屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)です。

屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)は、銅ドープ酸化チタンを使った液剤です。

銅ドープ酸化チタンは、酸化チタンに酸化銅を結合させたナノ粒子です。コーティング剤として実用化されている数ある光触媒の中で、銅ドープ酸化チタンのみが分解できるVOCの種類もございますので、VOC対策をする場合は、銅ドープ酸化チタンが効果的だと言えます。

また、次の表のようにアルコール類や有機溶剤、樹脂類を使用していませんから、これもVOC対策として適していると言えます。

屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)の成分
光触媒銅ドープ酸化チタン
接着剤(バインダー)アモルファス酸化チタン
その他

最近では、リフォームやリノベーションをしている企業様から、「施主様からクレームがあって困っている」とご相談をいただくことが増えました。

VOC対策なら、イリスまでお気軽にご相談ください。

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