銅ドープ酸化チタンと銅ハイブリッド酸化チタンの違い

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光触媒コーティングに利用される、光触媒の種類には、主に「酸化チタン」が利用されていますが、この記事でも何度もご紹介してきたように、酸化チタンは室内で利用しても、効果はありません。

酸化チタンは、外壁用としてであれば効果がありますが、室内は紫外線がほとんど無いため、効果がありません。

室内では、酸化チタンに銅を添加したものを利用するべきです。

銅を添加した酸化チタンには、次の2種類があります。

  • 銅ドープ酸化チタン
  • 銅ハイブリッド酸化チタン

どちらも似たような意味ですが、性能に大きな差があります。

銅ドープ酸化チタンの意味

銅ドープ酸化チタンの「ドープ」の意味ですが、「添加した」という意味もありますが、光触媒の業界hでは「結合させた」という意味になります。

ですから、銅ドープ酸化チタンは、酸化チタンに銅を結合させた成分です。

この結合のことを、「担持」と言うので、銅ドープ酸化チタンのことを、別名で「銅担持酸化チタン」と言う場合もあります。

酸化チタンは、単体では紫外線にしか反応しませんが、銅を結合させることによって、蛍光灯やLEDなどの光でも効果を発揮するようになるので、室内でも抗菌や消臭ができるようになります。

しかも、酸化チタンに結合された銅が、それ単体でも触媒効果を発揮するので、その相乗効果によって、高い抗菌力や消臭力を発揮します。

銅ハイブリッド酸化チタンの意味

それに対して、銅ハイブリッド酸化チタンですが、「ハイブリッド」の意味は、「掛け合わせた」とか「入れた」という意味になります。

つまり、酸化チタンと銅がくっついていない状態ですから、酸化チタンと銅がそれぞれ別の働きをします。

酸化チタンは、室内では紫外線がほとんどありませんから、効果を発揮しません。そこで、銅イオンの効果に着目したものと思われます。

銅イオンは、それ単体で抗菌力があるので、酸化チタンでは効果が無いということで、銀イオンを添加しているだけです。

銅ドープ酸化チタンと銅ハイブリッド酸化チタンの働きの違い

銅ドープ酸化チタンは、OHラジカルを発生させることによって、細菌類や匂い成分を酸化分解できます。

つまり、抗菌と消臭が同時にできます。

匂いの消臭には、匂い成分そのものの分解「分解消臭」と、匂いの原因となる細菌類の抗菌「抗菌消臭(抗菌防臭)」の2種類があります。

銅ドープ酸化チタンであれば、分解消臭と抗菌消臭の両方ができます。すでに出ている匂いを消臭してくれますし、原因菌の対策もしてくれます。

それに対して銅ハイブリッド酸化チタンは、酸化チタンは効果を発揮しませんから、銅イオンのみの効果になります。ですから、分解消臭はできませんので、抗菌消臭のみとなります。

そういったことで、銅ドープ酸化チタンの方が圧倒的に効果が高いです。

「ドープ」は聞きなれない言葉なので「ハイブリッド」と記載している場合もある

最近、少しずつですが、銅ドープ酸化チタンの認知度が上がってきていますが、まだまだ「ドープ」という言葉は知られていません。

そこで、銅ドープ酸化チタンを扱っている業者さんでも、「銅ハイブリッド酸化チタン」という名称でPRをしているところもあります。ドープよりもハイブリッドの方が、かっこいい名称です。

「銅ハイブリッド酸化チタンと言っているが、実は銅ドープ酸化チタンだった」ということもあります。

そこで、銅ドープ酸化チタンと銅ハイブリッド酸化チタンを見分ける方法は、「銅イオン」という言葉です。

「銅を結合させた」と書いてあったら、確実に銅ドープ酸化チタンです。「銅イオンを入れた」と書いてあったら銅ハイブリッド酸化チタンです。

光触媒スプレーを購入するとき、光触媒コーティング施工を依頼したいときに、もし「銅ドープ酸化チタンを使っているのだろうか?」とご心配になられましたら、弊社までお気軽にご相談ください。