光触媒塗料や光触媒コーティング剤、光触媒スプレーなどに利用される光触媒には、いろいろな種類があります。
もっとも利用されているものは酸化チタンです。
酸化チタンは、主に外壁に利用されます。その理由は、酸化チタンは紫外線が当たらないと効果が出ないからです。外壁で直射日光が当たる場所に利用したら、防汚効果が出ます。
室内には、紫外線がほとんどありませんから、酸化チタンは効果がありません。そこで、室内でも効果の出る酸化チタン以外の光触媒を利用します。
酸化チタン以外の光触媒を室内に利用するときは、その成分が入った光触媒コーティング剤や光触媒スプレーを利用します。光触媒塗料は、今現在のところ酸化チタンを使った製品しかありませんから、室内利用はおすすめしません。
さて、室内利用される光触媒コーティング剤に利用される、酸化チタン以外の光触媒は、主に次のものがあります。
- 銅ドープ酸化チタン
- 窒素ドープ酸化チタン
- 鉄ドープ酸化チタン
- 酸化タングステン
酸化チタンは紫外線でないと効果を発揮しないのですが、これらの光触媒は、どれも蛍光灯やLEDといった室内の光でも効果を発揮します。ただし、効果の高さには差があり、もっとも効果が高いものは銅ドープ酸化チタンですが、利用環境によっては他の光触媒よりも10倍以上の効果が出ることもあります。
ガラスの防汚には、酸化チタンを利用するとガラスが虹色模様が出やすくなるので、酸化チタンとは異なる光触媒の種類が利用される場合があります。主に次の2種類です。
- 酸化タングステン
- タングステン担持(たんじ)酸化チタン
酸化タングステンは、親水性の効果が高いので、ガラス用として利用されることが多いのですが、防汚効果は今一つ弱いです。酸化チタンは、防汚効果は高いのですが、光の屈折率が高いので、虹色の模様が出やすいです。
そこで、タングステンと酸化チタンを特殊製法で結合させて、それぞれの特性を活かしたタングステン担持酸化チタンの利用をおすすめします。

