新築住宅の臭いの原因

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新築住宅は、独特の化学物質の臭いがします。

臭いの原因は、新築住宅を建てるときに使われた建材から揮発してくるガスです。建材には樹脂や接着剤が利用されていますが、それらからガスが揮発してきます。

このガスのことを、揮発性有機化合物(VOC)といいます。

人によってはVOCに敏感な方もいらっしゃり、頭痛がしたり、クシャミが止まらなかったり、頭がボーッとする方もいらっしゃいます。そのような症状が出る方は、シックハウスが疑われますから、医師に相談された方が良いかもしれません。

そういったことで、「VOCがまったく出ない住宅を建てたい」という方もいらっしゃいますが、それは不可能なことです。なぜなら、VOCガスが出ない住宅は、石材と木、珪藻土、漆喰といった昔ながらの素材だけで住宅を建てることを意味するからです。

電気配線もなければ、下水の塩ビ配管もありません。トイレはくみ取り式で、換気ファンもありません。家具も接着剤を使用していないもので、巨匠が作ったものを利用することになります。

そういったことで現実的ではないのです。

住宅に使用される建材には、F☆☆☆☆(エフフォースター)などと言われるFスター等級区分があります。これは、VOCの一種であるホルムアルデヒドが発生してくる速度による4等級の認定です。詳細は、国土交通省「シックハウス対策に係る技術的基準(政令・告示)について」をご覧ください。

JIS,JASの等級ホルムアルデヒド
発散速度
内装の仕上げの制限
F☆☆☆☆0.005mg/m2h以下制限なし
F☆☆☆0.02mg/m2h以下使用面積を制限
F☆☆0.12mg/m2h以下使用面積を制限
無等級0.12mg/m2h超使用禁止

この中で、F☆☆☆☆の建材を利用すると、ホルムアルデヒドが揮発してくる量を抑えることができます。

ところが、新築住宅のVOCの種類は、100種類とも200種類とも言われています。つまり、ホルムアルデヒド以外のものを利用している建材でも、F☆☆☆☆の認定を受けている場合があります。

そういったことからも、VOC対策を入念に行いたい方は、F☆☆☆☆の建材を利用するだけでなく、別の方法でもVOC対策をする必要があります。

その方法の一つとして、弊社では光触媒コーティング施工をご提供しています。

弊社が利用している抗菌・消臭コーティング剤は、なんとVOCを分解する能力も高いので、「新築の臭いを消臭したい」という方からも、施工依頼をいただくことがあります。

今年に、東京のリノベーションを行った物件で、印象的なご依頼がありました。それは、「スチレン濃度が高いために、対策をしてもらいたい」というものでした。厚生労働省が基準値として示しているスチレン濃度を大幅に超える物件で、「スチレン濃度が下がらないので、納品ができなくて困っている」というご相談でした。

場所は東京でしたから、弊社の光触媒製品を扱う施工代理店に対応してもらいました。

スチレンは、ベンゼン環を持つVOCです。光触媒の業界に携わっている人であれば、「ベンゼン環のVOCは、光触媒では分解ができない」ということが常識です。ところが、弊社が利用している光触媒「銅ドープ酸化チタン」は、別格の性能を持ちます。

こういった明確に「濃度を規定の数値以下に下げたい」という施工の場合には、部屋全体を抗菌・消臭コーティングした後に、銅ドープ酸化チタンの効果を高める必要があります。そこで、施工後に市販の紫外線ランプを設置し、24時間点灯してもらいました。もちろん、換気も続けてもらいました。

すると、1週間ほどでスチレン濃度が基準値以下に下がりました。

このように、VOCにはいろいろな種類がありますが、銅ドープ酸化チタンであれば、さまざまなVOCガスを分解できるので、新築住宅の臭い対策に効果的です。

新築住宅の臭い対策なら、イリスまでお気軽にご相談ください。