光触媒を利用する方法として、光触媒塗料を塗布する方法と、光触媒コーティング液剤を塗布する方法があります。
光触媒塗料と光触媒コーティング液剤には、見た目や性質などに大きな違いがあります。その意味を理解していないと、「光触媒を利用した」と言っても、効果が無かったり、反対にデメリットが出てしまったりすることがあります。
光触媒は、正しく利用することで、たくさんのメリットが得られますが、間違った知識でもって施工をすると、デメリットが出てしまい、「失敗した」とか「ひどい目に遭った」と言うことになりかねません。
光触媒塗料とは?
光触媒塗料とは、ペンキのような顔料の入った塗料に、光触媒成分が添加されたものです。
添加されている光触媒成分は、酸化チタンです。
酸化チタンは、直射日光が当たらないと効果がありませんから、光触媒塗料は外壁の防汚用として利用されます。
光触媒塗料を塗布すると、塗布面には顔料の色が着きます。「外壁にどのような色を着けたいか?」ということで、光触媒塗料の色を決めます。
光触媒塗料を、「室内で利用すると抗菌や消臭ができる」と勘違いしている業者さんは、今は少なくなったと思いますが、そういったことを言ってくる業者さんもあるかもしれませんから、ご注意ください。
光触媒コーティング液剤とは?
光触媒コーティング液剤とは、光触媒成分と接着成分が含まれる、水のような液剤のことです。
専用のスプレー装置を用いて、壁などに塗布します。
光触媒コーティング液剤は、基本的に透明な塗装「クリア塗装」ができます。ですから、塗布面に色が付着しませんから、「本当に塗布したのだろうか?」という疑問を持たれるデメリットもありますが、反対に「塗布面の見栄えが変わらないから良い」というメリットがあります。
また、用途に合わせて、いろいろな種類の光触媒成分を使い分けることができます。
酸化チタンは、紫外線にしか反応しませんから、外壁用として利用されますが、室内利用をする場合には、室内でも効果のある光触媒成分を利用します。
光触媒成分の使い分け
光触媒コーティング液剤には、光触媒成分として、各社いろいろな種類の光触媒成分が用いられています。
弊社では、用途に合わせて、次の3種類を使い分けています。
- 酸化チタン(外壁用)
- 銅ドープ酸化チタン(室内用や自動車用)
- タングステン担持酸化チタン(ガラス用)
酸化チタンは、紫外線が当たらないと効果がありませんから、外壁用として利用します。
銅ドープ酸化チタンは、室内の蛍光灯やLEDといった光源の弱い光でも効果を発揮するので、室内の抗菌や消臭、ホルムアルデヒドの分解などに利用されます。
タングステン担持酸化チタンは、ガラスの防汚用として利用します。
光触媒塗料と光触媒コーティング液剤のどちらを使ったら良い?
光触媒塗料は、色あせしたり、細かなひび割れが発生したりと、デメリットがいろいろと多いので、外壁利用でも光触媒コーティング液剤を利用した方が良いです。
室内利用では、光触媒塗料は明らかに効果がありませんから、光触媒コーティング液剤で室内でも効果の高い銅ドープ酸化チタンを使った製品を利用するべきでしょう。
銅ドープ酸化チタンを使った抗菌・消臭コーティング施工のことなら、イリスまでお気軽にご相談ください。

