光触媒コーティング施工でよくある誤解

投稿日:

光触媒コーティングで、ご利用者様だけでなく抗菌・消臭施工をされる業者さんでも、よく誤解されることがあります。

できれば、施工業者のプロの方であれば、光触媒コーティングの正しい知識を持っておいてもらいたいと思います。

光触媒は紫外線でないと効果がない?

これは、明らかに誤解です。

光触媒にはいろいろな種類があります。その中でも、酸化チタンを使った光触媒コーティングは、紫外線でないと効果が無いことは事実です。

しかし、室内利用する場合には、室内の光でも効果のある光触媒の種類を用いるので、「紫外線でないと効果が無い」ということは誤解です。

蛍光灯でも1,000ルクス以上でないと効果がない?

これも誤解です。

ちなみに、1,000ルクスと言えば、手術室並みの明るい光のことです。

紫外線ではなく、蛍光灯の光でも効果があると言っても、確かに1,000ルクスでないと効果が無いのであれば、非現実的です。

ちなみに、1,000ルクスの光でないと効果が無い光触媒の種類は、酸化タングステンです。

銅ドープ酸化チタンであれば、200ルクスといった、薄暗いリビングやトイレの明かりでも、抗菌や消臭が可能です。

200ルクスと1,000ルクスの明るさのイメージ

光が当たらないと抗菌や消臭ができない?

これは半分誤解です。

確かに多くの光触媒は、紫外線や可視光といった光が当たらないと効果を発揮しませんが、銅ドープ酸化チタンだけは、無光でも効果があります。

その理由は、銅ドープ酸化チタンに添加されたナノサイズの酸化銅は、光が当たっていなくても触媒効果を発揮するからです。

200ルクスという弱い光でも、光が当たっているときの方が効果が高いことは事実ですが、光が当たっていなくても効果を発揮することは、魅力的な性質だと言えます。

施工時にプライマー(下地保護剤)が必要?

これは、半分誤解です。

プライマーとは、光触媒にる下地の劣化防止剤のことです。プライマーを先に塗布しておけば、光触媒による劣化を防ぐことができます。

劣化と言っても、塗布面がボロボロになるわけではなく、色あせをする程度です。

室内用の光触媒コーティング剤で、効果の弱い製品を利用していたら、効果が弱いので、下地が劣化することはまずありません。

しかし、先ほどご説明したような銅ドープ酸化チタンを使った場合は、直射日光が当たる場所では、プライマーの塗布をしておくべきです。

直射日光が当たる場所は、銅ドープ酸化チタンが強く反応するため、下地を色あせさせる恐れがあるからです。

プライマーを利用する光触媒コーティング剤は、抗菌や消臭といった効果が高いことを意味し、またプライマーを使用する箇所は直射日光が当たる箇所のみです。

施工箇所が乳白色に着色されてしまう?

これは半分誤解です。

室内でも効果のある光触媒にもいろいろな種類があります。

例えば、窒素ドープ酸化チタンも室内利用される主な光触媒の種類ですが、これは塗布面がうっすらと乳白色になるくらいに塗布しないと効果が実感できないと言われています。

先ほどからご紹介している銅ドープ酸化チタンであれば、その10~20倍ほどの効果の高さがありますから、透明な塗装「クリア塗装」をしても高い効果が得られるわけです。

光触媒はプライマーまで劣化させるので効果が1年程度と短い?

光触媒コーティング剤は、光触媒成分と接着成分が入った液剤ですが、この接着成分の名称は、正しくは「プライマー」ではなく「バインダー」です。

バインダー成分にもいろいろな種類があります。

光触媒コーティング剤に利用されるバインダー成分は、最近では次の2種類のうちのどちらかが利用されています。

  • フッ素樹脂
  • アモルファス酸化チタン

フッ素樹脂は、ナフィオンのように光触媒に対して耐久性のあるものが利用されています。この場合には、耐久性は3~5年程度持ちます。

また、アモルファス酸化チタンが利用されたものは、光触媒成分と同じ酸化チタンですから、劣化させることはありません。しかし、それでも人が触れたりして摩擦で成分が落ちることもあるので、効果は5~10年ほどです。

弊社の屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)は、銅ドープ酸化チタンとアモルファス酸化チタンを使った製品ですから、室内での効果の高さと効果の持続期間の長さを両立した製品です。

銅ドープ酸化チタンを使った、効果が高く、持続期間も長い抗菌・消臭コーティング施工なら、イリスにお任せください。