光触媒には、抗菌や消臭といった効果の他に、防汚効果があります。
防汚効果のメカニズムは、光触媒の次の2つの効果を併用したものです。
- 有機物の分解
- 親水性
光触媒をガラスの表面にコーティングすると、ガラスの防汚ができます。しかも、ガラスの汚れが雨水と一緒に自動的に流れ落ちる、セルフクリーニングもできます。
ガラスの汚れが落ちるメカニズム
ガラスが汚れる理由は、空気中の油分です。それが風で運ばれてガラスに付着したり、雨水に含まれる油分によってガラスに見えないほどの油汚れが付着します。その油汚れの粘性でPM2.5や細かな砂埃などが付着して汚れます。
また、シリカによる汚れもあります。ガラスに付着するウロコがシリカ汚れです。
光触媒を塗布したガラスに油分が付着すると、光触媒が油分を分解してくれるので、それで汚れが落ちていく場合があります。
また、光触媒は親水性があるので、ガラス表面に雨水が付着すると、雨水がガラスと汚れの間に入り込んでいきます。すると、ガラスに付着した汚れを浮かせて、雨水と一緒に流れ落ちていきます。
このように、雨水といっしょに汚れが自動的に落ちていく現象のことを、セルフクリーニングといいます。

光触媒による光の虹色反射と防汚効果
ガラス面に用いられる光触媒には、主に酸化チタンや酸化タングステンが用いられています。
酸化チタンは、光の屈折率が高いので、ガラス面に塗布すると、ガラス面を見る角度によっては、ガラス面が虹色模様が出てしまいます。この虹色模様が出てしまうことを防ぎたい人は、酸化チタンを用いないようにお願いします。
「ならば酸化タングステンは?」ということですが、酸化タングステンは光の屈折率が低いので、虹色の模様が出にくいです。ところが、酸化タングステンは汚れを分解する効果が弱いのです。
そこで、弊社は研究を重ね、酸化チタン結晶の表面に酸化タングステンを結合させて、性能の良いとこ取りをした「タングステン担持酸化チタン」と言われる光触媒成分を開発しました。
タングステン担持酸化チタンを使用すると、酸化チタンの防汚効果を得つつ、虹色模様が出にくい製品です。

タングステン担持酸化チタンを使った光触媒コーティング剤は、ガラス用光触媒コーティング剤(BTG01)です。
この製品は、たくさんのガラスの防汚コーティングに利用された実績がございます。
太陽光パネル、高層ビルの窓ガラス、カーテンウォールといったガラスだけでなく、光沢のある石材外壁の防汚や親水性コーティングにもご利用いただいています。
施工はガラス面の研磨が必要
ガラスに光触媒コーティング施工をして、セルフクリーニングを実現するためには、ガラス面を研磨してからガラス用光触媒コーティング剤(BTG01)を塗布する必要があります。
その理由は、出来たてのガラスは空気中の不純物と結合する性質があり、不純物を結合させたガラスに光触媒コーティングをしても、親水性が出にくいからです。
ガラスの研磨では、酸化セリウム配合コンパウンドを使ってバフ掛けします。
研磨をして、無垢なガラス面が出てきたら、その表面にガラス用光触媒コーティング剤(BTG01)を、専用の塗装装置を使って塗布します。
タングステン担持酸化チタンを使った光触媒ガラスコーティング施工なら、弊社までお気軽にご相談ください。

