抗菌防臭加工をすると、細菌の繁殖を抑え続け、さらに匂いの発生も防いでくれます。
その効果が高く、10年ほど持続するとなると、その抗菌防臭加工はいかがでしょうか?
そのような抗菌防臭加工が、光触媒(ひかりしょくばい)で可能です。
光触媒を使った抗菌防臭加工の方法を解説いたします。
光触媒とは?
光触媒とは、光が当たると、表面に電子が飛び出します。その電子が空気中の酸素や水を化学変化させて、OHラジカルと言われる活性酸素を発生させます。
OHラジカルは、強い酸化力を持つ活性酸素なので、それに触れる細菌や匂いが酸化分解されます。
光触媒は、すでに酸化した成分なので、OHラジカルによって酸化分解されることはありません。そのため、光が当たりさえしたら、OHラジカルを発生し続けるため、半永久的にOHラジカルを発生させます。
つまり、光触媒によって抗菌や防臭ができます。

抗菌や防臭について
ここで、抗菌と除菌の違いについてご説明します。
除菌は、細菌の数を減らすことです。抗菌は、細菌の数を増やさないようにすることです。
除菌は、一時的なものです。抗菌は、持続します。
次に消臭と防臭の違いですが、消臭は一時的なものを含みます。防臭は、継続的に匂いを防いでくれます。
継続的に匂いを防ぐ方法として、「抗菌防臭」というものもあります。抗菌防臭は、抗菌をすることで匂いが出ることを防ぎます。
抗菌防臭を謳っている製品で、抗菌ができることで、匂いが出ることを防ぐ製品がありますが、光触媒はそれだけではありません。
光触媒は、抗菌ができることはもちろんのこと、匂いを酸化分解する性質があります。
つまり、抗菌による防臭と、出てきた匂いの分解で、ダブル防臭ができます。
光触媒の種類
光触媒には、たくさんの種類があります。光触媒として利用されている主な種類は、
- 酸化チタン
- 銅ドープ酸化チタン
- 窒素ドープ酸化チタン
- 酸化タングステン
酸化チタンの性質
これらの中で、もっとも利用されているのが酸化チタンです。
酸化チタンと言っても、何種類かの結晶構造があり、光触媒として利用されるものは、アナターゼ型と言われる結晶構造の微粒子が利用されます。このアナターゼ酸化チタンは、紫外線が当たることで、効果を発揮します。
ここで、気になることがあります。それは、「抗菌や防臭を求める場面はどこか?」ということです。
室内を抗菌や防臭をしたい場合は、壁紙やカーテン、テーブルなどを抗菌防臭加工することでしょう。
その場合、室内のLEDや蛍光灯、白熱球などの光で抗菌や防臭ができた方が良いはずです。
そうすると、紫外線で反応する酸化チタンは、室内利用では効果が期待できません。なぜなら、LEDや蛍光灯からは、紫外線がほとんど出ていませんから、酸化チタンでは効果出ないためです。
可視光応答型光触媒を選ぶ
室内利用したい場合は、これらの光源でも効果のある光触媒の種類、可視光応答型光触媒を選ぶ必要があります。
可視光応答型光触媒とは、目に見える光、目で明るさを感じる光で抗菌や防臭ができる光触媒のことです。

可視光応答型光触媒の中でもっとも効果の高いものは、銅ドープ酸化チタンです。
銅ドープ酸化チタンとは、酸化チタンの結晶表面に、酸化銅を結合させた光触媒です。
このように、用途によって光触媒の種類を選ぶことが大切です。
光触媒による抗菌防臭加工の方法
光触媒での抗菌防臭加工の方法は、簡単に言えば、光触媒コーティング剤をスプレー装置で塗布します。
光触媒コーティング剤とは、光触媒成分とコーティング成分が入った液剤のことです。
それを対象物に塗布することで、それを抗菌防臭加工ができます。
光触媒コーティング剤を塗布したら、繊維などでは乾燥するまで待つだけです。
金属などの水分がしみ込まないものを抗菌防臭加工したい場合は、光触媒コーティング剤を塗布したら、それを加熱してコーティング剤が固化するようにします。
強固に固化させたい場合は、250℃くらいで加熱すると良いです。ステンレスの加熱処理は、ステンレスの色が変化するため、200℃以下で加熱します。
イリス光触媒コーティング剤

イリス光触媒コーティング剤は、銅ドープ酸化チタンを使った製品は、屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)です。
接着成分(バインダー)に、アモルファス酸化チタンを使うことで、樹脂よりも耐久性を大幅に向上させています。
アモルファス酸化チタンは、非結晶の酸化チタンです。光触媒の酸化チタンと同じ成分ですから、光触媒によって分解されませんから、耐久性が高いわけです。
| 品名 | 屋内用光触媒コーティング剤 | |
|---|---|---|
| 型番 | BX01-AB1 | |
| 形状 | 液体 | |
| 成分 | 光触媒 | 銅ドープ酸化チタン |
| 接着剤(バインダー) | アモルファス酸化チタン | |
| その他 | 水 | |
| pH | 弱塩基性 | |
| 臭い | 無臭 | |
| 塗装面積 | 50m2/L~ 塗装面の材質によって異なります。 | |
| サイズ(重量、容器) | 10L(約10kg、バロンボックス) | |
| 5L(約5kg、バロンボックス) | ||
| 1L(約1kg、ボトル) | ||
| 使用期限 | 製造から1年以内 | |
| 保管方法 | 常温(5~30℃)の暗所にて保管。 | |
スプレー装置
屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)を塗布するためのスプレー装置は、ABAC温風低圧塗装機を利用します。
ABACは、ドイツのスプレー装置メーカーです。温風低圧塗装機とは、温風を噴き出すスプレー装置です。
次の写真は、ABAC温風低圧塗装機SG-91です。

部屋全体の抗菌防臭加工
部屋全体を抗菌防臭加工する方法は、このスプレー装置を使って、壁や天井、カーテン、ソファー、テーブルなどに屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)を塗布します。
塗布する際には、窓ガラスや電気機器などに塗布しないように、養生をします。
また、塗布面が汚れていたり、埃が付着しているので、掃除を行います。


