光触媒のバンドギャップとは?

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光触媒とは、光が当たると、その表面に電子が飛び出し、それが空気中の酸素や水と反応して、OHラジカルと言われる活性酸素を発生させます。

OHラジカルが、細菌類や匂い成分、化学物質などを酸化分解し、抗菌や消臭、化学物質分解といった効果を発揮します。

そのような光触媒が効果を発揮するメカニズムの最初に、「光が当たると電子が発生する」という現象があります。

なぜ、光が当たることで電子が発生するのでしょうか?

それを調べていると、光触媒の「バンドギャップ」という用語がキーワードになっています。

バンドギャップとは?

バンドギャップとは、簡単に言えば電子が飛び出すためのエネルギー障壁のことです。この障壁の高さは、材質によってことなります。

バンドギャップは、エネルギー障壁ですから、電子が飛び出すようなくらいの強い光エネルギーを受けると、電子がバンドギャップを飛び越えて電子が飛び出します。

光触媒に光が当たり、そのエネルギーによって電子が、材質特有の障壁を飛び越えることができたら、抗菌や消臭といった効果を発揮します。

障壁の高さは、光触媒の種類によって異なりますし、どれくらいの電子の量が出てくるのかも、異なります。

酸化チタン光触媒のバンドギャップ

次の図は、酸化チタン光触媒(アナターゼ型)のバンドギャップのイメージです。バンドギャップをコップで表しています。

酸化チタン光触媒のバンドギャップと光の種類

アナターゼ型とは、酸化チタンの結晶構造の種類です。他にもルチル型やブルッカイト型があります。光触媒には、一般的にアナターゼ型が用いられます。

さて、コップの底には電子がたくさんあります。そこに光エネルギーが加わると、そのエネルギーによって電子が弾かれて飛び出します。

光エネルギーが強い光は紫外線です。酸化チタン光触媒は、紫外線が当たると電子が外に飛び出します。その電子によって、OHラジカルが発生し、抗菌や消臭などができます。

それに対して、可視光が当たると、可視光は光エネルギーが弱いので、電子は外に飛び出すことがありません。ですから、酸化チタン光触媒は可視光によって抗菌や消臭などの効果が出ないことを意味します。

つまり、酸化チタン光触媒は、紫外線がほとんど無い室内で使用しても、抗菌や消臭などができないことを意味します。

用途に応じて光触媒の種類を使い分ける

このように、使用場所の環境によって効果の出る光触媒の種類が異なります。

室内の抗菌や消臭をしたい場合には、室内の光でも効果のある光触媒の種類をお選びください。

業者によっては、「酸化チタンで抗菌や消臭ができる」と言って酸化チタンコーティング施工をPRしている業者もありますが、効果はありませんから、騙されないようにお願いします。

室内でもっとも効果の高い光触媒は、銅ドープ酸化チタンと言われる光触媒です。

銅ドープ酸化チタンとは、特殊な方法で酸化チタン光触媒の表面に酸化銅を結合させたものです。

酸化チタン光触媒の表面に酸化銅を結合させると、紫外線にしか電子が飛び出さなかったものが、蛍光灯やLEDといった光源の光でも電子が飛び出すようになります。