光触媒加工で、光触媒成分をタイルやステンレス、樹脂といった「つるっ」とした表面に、強固に接着させたい場合は、焼成と言って、焼き付ける方法を用います。樹脂の場合は、焼き付けるというよりは、加熱をします。
光触媒を焼結させる理由
焼成させることによって、光触媒成分が強固に定着するので、水流のある場所などの耐久性が求められる場所に使用される素材に向いています。
光触媒コーティング剤の塗布方法は、刷毛で塗る方法とスプレーガンを用いる方法があります。タイルやステンレスといった、水分を弾く性質のあるものには、スプレーガンを使います。
一般的な光触媒加工の方法は、光触媒コーティング剤を塗った後に、乾かして完了です。しかし、乾かしただけでは、「つるっ」とした表面ですと、耐久性が劣ります。
そこで、光触媒コーティング剤を塗布した後に、製品を加熱して、光触媒を焼結させます。
焼成させる場合は、塗布後に加熱するわけですが、炉に入れて加熱する方法が一般的です。
加熱する温度
炉で加熱する温度は、塗布する材質にもよりますが、ステンレスの場合は250℃~300℃くらいが適温かと思います。
ただし、そのような温度ではステンレスが黒く変色するため、変色を避けたい場合は100℃くらいまでで加熱する場合もあります。
なお、光触媒成分として利用するアナターゼ酸化チタンは、600~700℃くらいで相転移をしてしまい、ルチル型に変化することが知られています。
ルチル型になってしまったら、光触媒としての性能が下がってしまうので、焼成温度は600℃以下で行う必要があります。
光触媒加工も、イリスまでご相談ください。

この記事の著者/責任者
株式会社イリス 代表取締役 島田 幸一 (Shimada Koichi)

私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。
運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。
現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。
その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。

