F☆☆☆☆建材を使った住宅でも化学物質対策は必要

投稿日：2025-12-13

F☆☆☆☆（Fフォースター）とは、住宅に用いられる建材ホルムアルデヒド対策がなされた建材に与えられる認定です。

よくある勘違いとして、「F☆☆☆☆の建材を利用して建てたから、ホルムアルデヒドが出ない」というものがあります。

F☆☆☆☆の建材を利用していても、ホルムアルデヒドが出てしまうことがあります。また、ホルムアルデヒド以外の化学物質も出る可能性があります。

その理由は、Fフォースター認定はホルムアルデヒドの発散速度で評価されているからです。

さて、Fフォースターはどのようにして認定が出るのかといいますと、国土交通省ホームページ「シックハウス対策に係る技術的基準(政令･告示)について」によると、次のようにして決められます。

ホルムアルデヒドの発散速度の単位は「mg/m²h」ですが、この意味は、建材1m²から1時間当たり、何mgのホルムアルデヒドが発散するかという単位です。

この数値が大きいと、ホルムアルデヒドがたくさん発生しやすいことを意味し、数値が小さいとホルムアルデヒドが出てきにくいことを意味します。

F☆☆☆☆は、ホルムアルデヒドの発散速度が0.005mg/m²h以下ですから、発散量がとても少ないので、F☆☆☆☆の建材を使用した住宅では、ホルムアルデヒドの室内濃度が低くなることが予想されます。

F☆☆☆☆の問題点

F☆☆☆☆には、次の2点の問題が指摘されています。

F☆☆☆☆ですと、ホルムアルデヒドの発散速度が低いので、室内のホルムアルデヒド濃度が高くなりにくいことは予想できますが、ホルムアルデヒドが出ないわけではありません。

また、ホルムアルデヒド以外の化学物質は対象となっていませんから、F☆☆☆☆の建材を利用しても化学物質の匂いがするる場合が多いため、「F☆☆☆☆を使用したのに、ホルムアルデヒドの匂いがする」と勘違いされる方もいらっしゃいます。

新築住宅で化学物質対策をしたい場合は、ホルムアルデヒドが出にくいF☆☆☆☆の建材を利用することとは別に、基本として換気を行うことです。

新築戸建てでは24時間換気を導入することが義務付けれていますが、換気をして新鮮な空気をとりいれて、空気を循環させ、室内の化学物質濃度を下げます。

ところが、住宅によっては換気がしにくい、もしくはできない場所もあります。マンションであれば24時間換気システムの導入が免除されている場合が多いですし、真夏や真冬であれば換気はしにくいものです。

そういった場合には、活性炭フィルター入りの空気清浄機を利用するか、銅ドープ酸化チタンを使った光触媒コーティング施工をおすすめします。

それら以外の方法では、化学物質対策は出来ないことはありませんが、化学物質を除去する速度が遅いので、効果が感じられない場合が多いです。

光触媒コーティングとは、光触媒を使った水溶性の液剤を、室内全体に塗布する施工方法のことです。

光触媒とは、光が当たると、それに触れる化学物質や細菌類、匂い成分などを分解する性質を持つ物質のことです。

光触媒の中でも、特に銅ドープ酸化チタンと言われる成分は、ホルムアルデヒドをはじめ、いろいろな化学物質を分解する性質を持っているため、新築住宅の匂い対策ではよく利用されています。

銅ドープ酸化チタン以外にも、いろいろな種類の光触媒が存在しますが、今現在のところ銅ドープ酸化チタンのみ高い効果があります。

空気清浄機は手軽に導入することができますが、トイレや押し入れの中といった場所の化学物質対策まではできませんし、出てきてしまった化学物質の対策になりますから、対策がどうしても後手になります。

銅ドープ酸化チタンによる光触媒コーティング施工であれば、部屋全体に液剤を塗布するので、壁から出てくる化学物質を分解してくれます。

室内の化学物質対策や、新築の匂いの消臭なら、イリスまでお気軽にご相談ください。