VOCは、揮発性有機化合物の略です。主なものは、ホルムアルデヒドですが、最近はホルムアルデヒド対策された住宅が多いため、その他の化学物質、例えばトルエンやキシレン、スチレンなどが問題となることがあります。
新築住宅やリフォーム後の住宅や、新築された事務所のVOC濃度を下げたいということで、弊社に対策をご相談いただくことが増えてきました。
VOC対策には、換気が一番なのですが、換気ができない部屋もあり、換気以外の対策を求められる方もいます。
また、VOC濃度が高い期間ですが、室内環境によっては半年から2年ほどと、長期に渡りVOC濃度が高い状態になることもあり、「新築の匂いが消えない」ということで、VOC濃度測定や対策をご依頼いただくこともあります。
VOC対策を急がれる方は、最終手段として弊社にご相談いただくケースもあります。もっと早くご相談をいただいていたら、トラブルが軽度で済んだケースもあるので、できるだけ早くご相談ください。
光触媒とは?
光触媒とは、光が当たると、それに触れるものを酸化分解する性質を持つ物質のことです。
主に利用されている成分は、酸化チタンです。
光触媒に光が当たると、表面に電子が飛び出します。その電子が空気中の酸素や水と反応して、それらがOHラジカルと言われる活性酸素になります。
OHラジカルは、強い酸化力を持つ活性酸素で、それにVOCが触れると、VOCを酸化分解し、最終的に水や二酸化炭素といった身体に無害なものに分解してくれます。

光触媒でVOCを分解する施工
さて、光触媒を利用してVOCを分解する方法ですが、基本的に次の手順で施工を行います。
- 光触媒コーティング剤を部屋全体に塗布
- 紫外線ランプを設置
- VOC濃度が下がるまで待つ
光触媒コーティング剤とは、光触媒成分と接着成分が添加された液剤のことです。その液剤を専用のスプレー装置で塗布して、乾燥させます。

光触媒コーティング剤に利用される光触媒の種類
光触媒コーティング剤に利用されている光触媒の種類には、次のようなものが実用化されています。
- 酸化チタン
- 銅ドープ酸化チタン
- 窒素ドープ酸化チタン
- 酸化タングステン
- タングステン担持酸化チタン
これらの中で、VOCの分解にもっとも効果がある光触媒は、銅ドープ酸化チタンです。
それ以外の光触媒は、何がダメなのかを説明したいと思います。
酸化チタンは、紫外線が当たることで強い酸化力を示しますが、紫外線以外の光にはまったく反応しません。つまり、紫外線がほとんど存在しない室内で利用しても、あまり意味がありません。

窒素ドープ酸化チタンと酸化タングステンは、室内でも効果がありますが、蛍光灯やLED照明などの一般的な照明器具の光では、VOCを分解する効果が弱すぎます。
タングステン担持酸化チタンは、窓ガラスの防汚コーティング用ですから、VOC分解には向いていません。
「酸化チタンは、紫外線が当たると効果があるのだから、酸化チタンをコーティング塗装して、紫外線ランプの光を照射したらいいのでは?」
そのようにお考えの業者さんもいらっしゃいます。
どの光触媒を使っても、ある程度の光量があれば、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドなら分解ができます。
ところが、トルエンやキシレン、スチレンといったベンゼン環を持つVOCは、銅ドープ酸化チタン以外の光触媒では、分解ができません。
VOCを分解できる光触媒は「銅ドープ酸化チタン」
銅ドープ酸化チタンとは、酸化チタン光触媒に酸化銅を結合させた、ナノサイズの微粒子です。
酸化チタンは、紫外線にしか反応しませんが、ナノサイズの酸化銅を結合させると、その補触媒の効果によって、蛍光灯やLED照明の光でも強く反応するようになります。
また、ナノサイズの酸化銅の触媒効果も加わり、一般的な光触媒では分解が難しいとされるベンゼン環の分解も可能になります。
弊社にて、銅ドープ酸化チタンによって分解を確認した化学物質は、次のものがあります。
- ホルムアルデヒド
- アセトアルデヒド
- アンモニア
- トルエン
- キシレン
- スチレン
- エチレン
- 酢酸
- イソプロピルアルコール
銅ドープ酸化チタンの利用方法

VOC対策には、銅ドープ酸化チタンを液剤にした光触媒コーティング剤を用います。
弊社の製品であれば、屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)です。
屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)の施工は、専用のスプレー装置を使って行うため、お客様がご自分で施工することはできません。弊社もしくは弊社の業務用製品を使って施工する施工代理店にご依頼ください。
屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)を施工し、紫外線ランプの照射と組み合わせることで、VOC分解が効率的に行われます。
部屋のVOC対策なら、実績豊富なイリスまでお気軽にご相談ください。


