酸化チタンの結晶構造

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アナターゼ酸化チタンの結晶構造

酸化チタンは、TiO2ですが、チタン原子1個と酸素原子2個がくっついているだけではなく、図のように結晶をしています。

赤色が酸素原子、白色がチタン原子です。

酸化チタンの結晶には、いくつかの種類が知られています。名称は、次の通りです。

  • アナターゼ型(アナタース型)
  • ルチル型
  • ブルッカイト型

宝石の名前に詳しい方であれば、これらの名前を聞いたことがあるかもしれません。

これらの中で光触媒として主に利用されるものは、アナターゼ型です。

弊社で製造している酸化チタンを主原料とした光触媒コーティング剤も、アナターゼ型を使っています。

アナターゼ型は、温度が700℃くらいになると自然に相転移して、ルチル型に変化します。

アナターゼ型とルチル型を光触媒としての効果を比較すると、アナターゼ型の方が効果が高いです。

ときどき、「光触媒加工された酸化チタンは、何度の温度まで耐えられますか?」と訊かれることがありますが、安全を見て600℃くらいまで耐えられるとした方が良いです。