光触媒コーティング剤の原料

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業務用光触媒製品

光触媒コーティング剤に使用されている原料についてご説明いたします。

光触媒コーティング剤と言っても、用途に応じて、いろいろな種類があります。

弊社のイリス光触媒コーティング剤に使用している原料と、他社の光触媒コーティング剤の原料は異なるので、あらかじめご了承ください。

光触媒コーティング剤に使用されている成分

光触媒コーティング剤に使用されている成分は、次の種類があります。

  • 光触媒成分
  • 接着成分
  • その他

この3種類を、特許技術などを使って、さまざまな方法で調合しています。

これらの成分は、屋内用や外壁用、ガラス用などで原料が異なります。

屋内用光触媒コーティング剤の原料

室内の抗菌や消臭などに利用する弊社製品は、イリス屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)です。屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)の原料は次のものを使用しています。

  • アナターゼ酸化チタン
  • アモルファス酸化チタン

アナターゼ酸化チタンは、酸化チタン結晶の微粉末です。銅は、アナターゼ酸化チタン結晶の表面に結合させて、銅ドープ酸化チタンを形成しています。銅ドープ酸化チタンは、室内利用される光触媒の中で、もっとも効果が高いことが実証されています。

アモルファス酸化チタンは非結晶の酸化チタンで、接着成分として利用しています。

水は、蒸留水を利用しています。

どの成分も無機成分ですから、屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)は無機塗料に分類されます。無機塗料ですと、ホテルや介護施設などの特定建築物に利用する場合に、防炎規制を受けないので、そういった施設でも申請の手間なくご利用いただけます。

接着成分の種類

接着成分の種類には、アモルファス酸化チタンかフッ素樹脂のどちらかが利用されることが多いです。

アモルファス酸化チタンは、アナターゼ酸化チタンと同じ酸化チタンですから、光触媒の効果によって分解されません。

ところが、フッ素樹脂は樹脂ですから、光触媒の効果によって分解されます。

接着成分の耐久性が、光触媒コーティングの効果の持続期間を決めますが、アモルファス酸化チタンを使っている光触媒コーティング剤は、フッ素樹脂を使っている光触媒コーティング剤よりも、耐久性や2倍ほどあります。

外壁用光触媒コーティング剤の原料

外壁の防汚に利用する弊社製品は、イリス屋外用光触媒コーティング剤(BX01)です。屋外用光触媒コーティング剤(BX01)の原料は、次のものを使用しています。

  • アナターゼ酸化チタン
  • アモルファス酸化チタン

この製品も、完全な無機塗料です。

ただし、アナターゼ酸化チタンを使った光触媒コーティング剤を外壁にそのまま塗布すると、外壁がペンキや樹脂などの有機物の場合、アナターゼ酸化チタンが外壁を劣化させることがあります。

それを防ぐために、光触媒コーティング剤をそのまま塗布するのではなく、あらかじめ下地保護剤(プライマー)を塗布し、その上から光触媒コーティング剤を塗布ます。弊社製品は、屋外用プライマー(ASS01)です。

外壁用プライマーは、一般的なプライマーは紫外線によって劣化しやすいので、紫外線で劣化しにくいプライマーの開発は難しいようです。

そのため、メーカーによっては、光触媒コーティング剤に添加される光触媒成分の分量を抑えて、「プライマーは必要ありません」とPRしているところもあります。もちろん、光触媒成分の分量が抑えられていますから、効果もそれなりに控えめのようです。

ガラス用光触媒コーティング剤の原料

ガラスの防汚に利用する弊社製品は、ガラス用光触媒コーティング剤(BTG01)です。ガラス用光触媒コーティング剤(BTG01)の原料は、主に次のものを用いています。

  • 酸化チタン
  • 酸化タングステン
  • 水、界面活性剤

酸化チタンと酸化タングステンは特殊製法で結合させて、タングステン担持酸化チタンを形成しています。

酸化チタンは、ガラス面に付着する汚れを分解する効果に優れていますが、光の屈折率が高いので、光触媒コーティング塗装をしたガラス面を、ある角度から見ると虹色に見えてしまいます。「虹色に見えることは問題ない」とおっしゃるお客様もいらっしゃいますが、「ダメだ」という方も少なからずいらっしゃいます。

酸化タングステンは、光の屈折率が低いので虹色に見えにくくなります。また、親水性が高いので、ガラス面が雨水と馴染みやすい性質があります。ところが、汚れを分解する効果が弱いので、セルフクリーニング効果が起きにくいという弱点があります。

酸化チタンと酸化タングステンは、それぞれメリットとデメリットがあります。

そこで、弊社では酸化チタンと酸化タングステンを結合させた、タングステン担持酸化チタンを開発しました。この成分は、酸化チタンの汚れを分解する性質と、酸化タングステンの親水性の高さとガラスの見栄えを損なわないという性質を併せ持った成分です。

以上、光触媒コーティング剤に利用されている原料と性質をご説明いたしました。光触媒コーティング剤は、「酸化チタンを水に混ぜたら良い」というものではなく、効果を適切に得られるために、各社メーカーは工夫をこらしています。

弊社は、効果の高さと耐久性を両立した光触媒コーティング剤を開発しています。また、弊社製品を扱う施工代理店が全国にあるので、福岡、佐賀、長崎に限らず、全国に対応しています。

効果の高さと耐久性を両立した光触媒コーティングをお求めの方は、弊社までお気軽にご相談ください。