酸化チタンは、アナターゼ型と言われる結晶構造のものが、光触媒として利用されています。
アナターゼ酸化チタンは、紫外線のみに活性化し、抗菌や消臭といった効果を発揮することが知られています。
抗菌や消臭をしたい場所は、主に室内です。
ところが、室内には紫外線がほとんどありませんから、室内でアナターゼ酸化チタン光触媒を利用しても、抗菌や消臭はできません。
とは言うものの、アナターゼ酸化チタンに紫外線が当たったときには、とても高い抗菌力や消臭力を発揮します。
そこで、「アナターゼ酸化チタンを、室内の光でも効果を発揮させる方法は無いのだろうか?」ということを、弊社の技術スタッフが考えました。それが、今から20年以上前のことです。
光触媒が可視光でも活性化することを、可視光活性といいます。
酸化チタンを使った光触媒コーティング剤などを製造しているメーカーに問い合わせたところ、「そのような方法は無い」と一蹴されてしたため、「ならば、自社で開発してみよう」とチャレンジしました。
2年ほどの苦労の末に、「アナターゼ酸化チタン結晶の表面に銅を結合させることで、可視光活性させられる」ということを、世界で初めて発見し、製法で特許を取得しました。
それを世に発表すると、業界がハチの巣をつついたような反響がありました。
その理由は、想像を超えるような効果の高さがあったからです。
その後に、大手メーカーや大学などが共同で追試を行い、その成分は「銅ドープ酸化チタン(銅担持酸化チタン)」と名付けられました。
酸化チタンを可視光活性させる方法は、酸化チタン結晶の表面に別の物質を結合させることです。すると可視光でも反応することが知られています。
銅ドープ酸化チタン以外にも、窒素や鉄を結合させたものが、光触媒コーティング剤として実用化されています。
しかし、今現在のところ、可視光活性する光触媒を使った光触媒コーティングの中では、銅ドープ酸化チタンがもっとも効果が高いようです。その効果の高さは、200lxほどの蛍光灯の光の下では、銅ドープ酸化チタンは他の可視光応答型光触媒と比べて、10~20倍以上の効果があるようです。

銅ドープ酸化チタンを使った、室内の抗菌・消臭コーティングなら、イリスまでお気軽にご相談ください。

