人工観葉植物を光触媒加工する方法

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人口観葉植物は、部屋の中の装飾にも利用されますし、テーマパークでは大型の人工観葉植物が園内各所に設置されています。

人工観葉植物は、光触媒加工することで、室内用であれば室内の消臭が、屋外であれば人工観葉植物の防汚ができます。

人工観葉植物を光触媒加工する方法は、既存の人工観葉植物に光触媒コーティング剤を塗布する方法が一般的です。

光触媒コーティング剤とは、光触媒成分が入った液剤のことで、専用のスプレー装置で塗布します。弊社では、専用のスプレー装置としてABAC温風低圧塗装機を推奨しています。

光触媒コーティング剤の原料

光触媒コーティング剤の成分は、次のように、3種類の原料で構成されています。

  • 光触媒成分
  • 接着成分(バインダー)
  • その他

光触媒成分は、室内用なのか屋外用なのかで成分を使い分けます。弊社が推奨する組合せは、次の通りです。

  • 室内用 = 銅ドープ酸化チタン
  • 屋外用 = 酸化チタン

接着成分(バインダー)には、メーカーによってどのような成分が使われているかが異なります。主に次の2種類のどちらかが使用されていますが、耐久性と安全性が高いのは、アモルファス酸化チタンです。

  • アモルファス酸化チタン
  • フッ素樹脂

その他の成分は、光触媒成分やバインダーの種類によって、水や有機溶剤、金属イオンなどが利用されます。

光触媒コーティング剤の塗布

光触媒コーティング剤の塗布には、スプレー装置を用います。

弊社の製品であれば、ABAC温風低圧塗装機での塗布を推奨しています。次の写真は、ABAC温風低圧塗装機SG-91です。

ABAC温風低圧塗装機SG-91とスプレーガン

この装置は、ブロワー装置とスプレーガンが一体となった製品です。スプレーガンの塗料カップに光触媒コーティング剤を充填し、ブロワー装置の電源をONにして塗布します。スプレーガンのトリガーを引くと、液剤が噴き出すので、人工観葉植物に吹き付けます。

【用途別】効果の高い光触媒成分

光触媒と言っても、いろいろな種類があり、用途によって求められる効果と、効果の高さが異なります。

屋外用 = 防汚

屋外用であれば、人工観葉植物の防汚が目的となります。屋外で、抗菌や消臭などをしても意味が無いからです。

防汚とは、光触媒の親水性効果によって、雨水や散水したときの水によって、汚れが浮き上がって剥がれ落ちていく効果です。

雨水で自動的に汚れが流れ落ちていくこともできるので、「セルフクリーニング」と言われます。

セルフクリーニングを目的としたときに選ぶべき光触媒成分は、酸化チタンです。

室内 = 消臭

光触媒には消臭効果の他にも、抗菌効果があります。

人工観葉植物は人が触れることもありませんので、人工観葉植物に抗菌効果を持たせても、あまり意味が無いと思います。

「空気中に漂っている細菌類が、光触媒加工された人工観葉植物に触れて死滅する」ということはあり得ます。しかし、抗菌を目的とするのであれば、部屋全体を光触媒コーティングしておいた方が良いです。

消臭も実のところ同様です。

消臭ができるかどうかは、光触媒成分の効果の高さと、どの程度の頻度で空気中の匂い成分が人口観葉植物に触れるのかによります。

室内利用される人工観葉植物に利用すべき光触媒成分は、銅ドープ酸化チタンです。

銅ドープ酸化チタンは、室内利用される場合にもっとも効果の高い光触媒として知られています。

ところが、トイレに小さな光触媒加工された小さな人工観葉植物を、ちょこっと置いたところで、トイレの匂いが消臭されるといった効果は期待できません。

匂いが出る場所は、部屋全体のコーティング施工をおすすめします。