外壁が汚れる理由
外壁が汚れる理由は、主に次の2種類あります。
- 空気中に浮遊する塵や埃の付着
- 苔やカビの発生
空気中に浮遊する塵や埃が付着する理由
特に都心では、空気中に塵や埃が浮遊しています。それらが外壁に付着するることで、汚れていきます。
塵や埃は、ゴビ砂漠から飛来する細かな砂埃「黄砂」や、中国の工業地帯からのPM2.5といったものもあります。
それらが付着しても、水で洗い流せるものと思われるかもしれません。
ところが、空気中には油分も浮遊しています。その油分が付着し、外壁に粘性が出てしまって、塵や埃が付着しても取れにくくなります。
油分は、自動車の排気ガスが主なものです。
外壁の洗浄は、通常であれば高圧洗浄を行う必要があります。
苔やカビが発生する理由
外壁に苔やカビが発生すると、外壁が緑色や黒色に汚れます。
それらの汚れは、山の中や森が隣接する、湿気の多い場所で、直射日光が当たりにくい外壁です。
苔やカビの胞子が外壁に付着し、それらが繁茂して、汚れていきます。
外壁の汚れ防止に光触媒コーティング施工
光触媒とは?
光触媒(ひかりしょくばい)とは、光が当たると触れるものを酸化分解する性質があります。
なぜ酸化分解できるのかと言いますと、光が当たると表面に電子が飛び出します。その電子が空気中の酸素や水を化学変化させて、OHラジカルと言われる活性酸素になります。
OHラジカルとは、酸素原子と水素原子が1個ずつくっついた成分で、触れるものを酸化させる性質があります。
その性質によって、触れるものを酸化分解します。
ところが、触れるものを酸化分解しても、光触媒自体は分解されずに残り続けます。そのため、光触媒と言われます。
光触媒の防苔・防カビ効果
光触媒の効果は、触れるものを酸化分解することによって、
- 防苔(ぼうたい)
- 防カビ
ができます。防苔とは、苔の発生を防止することです。
苔やカビ菌がOHラジカルによって酸化分解されるので、それらの繁殖を抑制することができます。

光触媒による防汚効果
また、光触媒の表面にOHラジカルが発生するときは、水と馴染む性質、親水性があります。
親水性の反対が、水を弾く性質、撥水性です。
撥水性がなくなった雨傘は、雨水が当たると、傘の表面全体に水が張り付いたようになります。親水性は、そのような性質です。
外壁に親水性が起こると、雨水が外壁に当たると、外壁に付着した汚れと外壁の間に水が入り込みます。すると、汚れが浮いて、雨水といっしょに流れ落ちます。

このように、汚れが自動的に流れ落ちるので、この効果のことをセルフクリーニングといいます。
光触媒の種類
外壁の汚れ防止に利用する光触媒の種類は、
- 酸化チタン
- 銅ドープ酸化チタン
これらは、外壁の環境によって使い分けます。
酸化チタンを選ぶ環境=直射日光が当たる外壁
酸化チタンの性質は、紫外線が当たると高い防汚効果を発揮することです。
外壁に当たる光で、紫外線が含まれているのは、直射日光です。つまり、直射日光が当たる箇所では、高い防汚効果を発揮します。
北側や建物が隣接するような、日陰になるような外壁では、紫外線が当たらないので、防汚ができません。
そのため、北側の外壁に酸化チタンを利用したとしても、苔が発生して、クレームになることがあります。
銅ドープ酸化チタンを選ぶ環境=直射日光が当たりにくい外壁
直射日光が当たりにくい箇所は、苔やカビが発生します。
それらを防止するためには、紫外線でなくても防汚効果のある光触媒を選びます。
そのような光触媒の中で、もっとも防苔効果や防カビ効果が高い光触媒の種類は、銅ドープ酸化チタンです。
銅ドープ酸化チタンとは、酸化チタンの表面に酸化銅を結合させた、ナノサイズの微粒子です。
酸化チタン単体では、紫外線が当たらないと効果が出ませんが、銅ドープ酸化チタンはナノサイズの酸化銅が作用して、紫外線が無くても、ある程度の明るい光があれば、防苔や防カビができます。
まとめ
| 外壁の環境 | 求められる効果 | 光触媒の種類 |
|---|---|---|
| 直射日光が当たる箇所 | 防汚 | 酸化チタン |
| 直射日光が当たりにくい箇所 | 防苔・防カビ | 銅ドープ酸化チタン |
光触媒の利用方法
外壁に光触媒を利用する方法は、次のどちらかを塗布します。
- 光触媒コーティング剤
- 光触媒塗料
光触媒コーティング剤のメリット/デメリット
光触媒コーティング剤とは、光触媒とコーティング剤が入った液剤です。
光触媒コーティング剤は、酸化チタンや銅ドープ酸化チタンといった、用途に合わせて光触媒の種類を使い分けることができます。
クリア塗装ができるので、外壁の質感や色をそのままに塗布できます。
光触媒コーティング剤の塗布には、専用のスプレー装置を用いることや、施工技術を要するため、光触媒塗料と比べて施工費用が割高になります。
光触媒塗料のメリット/デメリット
光触媒塗料とは、ペンキのような顔料の入った塗料に、光触媒が添加されたものです。
塗布には、刷毛やペイントローラーを用いることができるので、誰でも塗布ができます。そのため、施工費用は光触媒コーティング剤と比べて、格安です。
ところが、光触媒塗料に利用される光触媒の種類は、酸化チタンのみなので、直射日光が当たらない外壁には、苔やカビが発生することがあります。
また、顔料が入った塗料ですから、塗布面がその色に染まること。また、成分の顔料や樹脂は有機成分なので、光触媒の効果によって劣化しやすいです。

光触媒塗料が劣化すると、チョーキングや細かなヒビ割れが発生します。
チョーキングとは、表面にチョークの白い粉のようなものが噴き出す現象のことです。
光触媒は、有機物を酸化分解して劣化させる性質があるので、製品によっては、光触媒塗料を自ら劣化させ、チョーキングが発生します。
「どれくらいで色あせが発生するのか?」ということですが、早ければ1年ほどで色あせを感じます。
どちらを選べばいいのか?
弊社がおすすめするのは、光触媒コーティング剤です。
その理由は、
- 直射日光が当たりにくい外壁には、銅ドープ酸化チタンを選ぶことができるので、防苔や防カビができる
- 光触媒コーティング剤は、添加された光触媒によって劣化しにくいので、耐久性が高い
施工事例
次の写真は、駅の外壁に光触媒コーティング施工をして、20年以上経過したものです。
左は未塗装、右側には酸化チタンの光触媒コーティング施工をしたものです。
汚れの度合いは、一目瞭然です。

光触媒コーティング施工費用
光触媒コーティング施工費用は、次の金額の合算になります。
- 足場の設置(必要に応じて)
- 養生
- 外壁清掃
- 光触媒コーティング施工(面積に応じて)
- 出張費と駐車場代
- 宿泊費(複数日に渡って施工が行われる場合)
- 報告書作成費(必要な場合)
- その他諸経費(ゴミの廃棄など)
弊社の営業エリアは、福岡県、佐賀県、長崎県です。他の場所では、弊社の光触媒コーティング剤を使った施工を行っている施工代理店があります。
弊社にご連絡をいただけましたら、お近くの施工代理店をご紹介いたします。
概算見積もりは無料ですので、お気軽にご相談ください。
この記事の著者/責任者
株式会社イリス 代表取締役 島田 幸一 (Shimada Koichi)

私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。
運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。
現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。
その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。

