光触媒の効果の高さと光の強さの関係

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光触媒は、光が当たると抗菌や消臭といった効果を発揮する成分です。

光が当たると、光触媒の表面に電子が飛び出してきます。その電子が、空気中の酸素や水を化学変化させて、OHラジカル(ヒドロキシルラジカル)が発生します。

そのOHラジカルの量が多いと、それだけ抗菌や消臭といった効果が高くなります。

つまり、たくさんの電子が発生すると、それだけ抗菌力や消臭力が高くなります。

光触媒で抗菌や消臭ができるメカニズム

光の強さとは?

光の強さは、光源から発する光子(こうし)が光触媒に当たる量です。

光は、光子といいう粒子です。その粒子がたくさん当たると、光が強いと言えます。

光子が当たる量が多いと、明るい光になりやすいです。

「なりやすい」という理由は、光は目に見える光と、目に見えない光があります。その違いは、光の波長にあります。

目に見えない光のことを、紫外線や赤外線といいます。目に見える光のことを、可視光といいます。

可視光がたくさん当たると、明るく見えます。

それに対して、紫外線や赤外線がたくさん当たっても、暗いままです。

つまり、光の強さと明るさは、ある程度は関係がありますが、紫外線が含まれているかどうかで異なります。

光の波長

光の波長について、もう少し解説したいと思います。光触媒の効果について関係があるからです。

光には波動性があり、光と言っても波長があります。波長とは、波の長さです。

波長の長さ

その波長によって見える光の色が異なります。

次の図をご覧ください。

光の波長と色の関係

光の波長はとても短いので、nm(ナノメートル)という単位を使います。この波長の長さで、色が異なります。

波長と色の関係は、おおよそ次の通りです。

  • 380nmよりも短い波長の光・・・紫外線
  • 380~400nm・・・紫色
  • 400~450nm・・・青色
  • 450~500nm・・・シアン
  • 500~580nm・・・緑色
  • 580~600nm・・・黄色
  • 600~610nm・・・橙
  • 610~780nm・・・赤
  • 780nmよりも長い波長の光・・・赤外線

正式な波長と色の関係は、別途お調べいただけたらと思います。

光触媒の種類と吸収できる光の波長

そして、光触媒は、種類によって吸収できる光の波長が異なります。

光触媒が光を吸収すると、その光エネルギーで電子を放出させることができます。

銅ドープ酸化チタンが吸収できる光の波長

次の図は、銅ドープ酸化チタンと言われる光触媒の吸収スペクトルです。

銅ドープ酸化チタンの吸収スペクトル

紫外線から紫色の光は、ほぼ100%吸収しています。

青色は80%ほど、シアンは60%ほど吸収しています。

それ以下の光は、吸収率が悪く、また光エネルギーが弱いので、あまり利用できていません。

銅ドープ酸化チタンは、おおよそ、紫外線からシアンまでの光で電子を放出する性質を持っています。

銅ドープ酸化チタンは、可視光を吸収して効果を発揮する光触媒です。

そのような光触媒のことを、可視光応答型光触媒といいます。

可視光応答型光触媒は、明るい光が当たると、それだけ高い効果が出ます。

酸化チタンが吸収できる光の波長

光触媒の種類には、他にも酸化チタンがあります。

酸化チタンが吸収できる光の波長は、紫外線のみです。次の図のように、可視光の吸収率は急転直下で下がってしまいます。

酸化チタンと銅ドープ酸化チタンの光の吸収率比較

要するに、酸化チタンは、紫外線が当たったときのみ効果を発揮します。

紫外線は目に見えませんから、紫外線を照射しても、明るくありません。つまり、紫外線が当たっているのであれば、暗くても効果があります。

反対に、いくら明るかったとしても、紫外線が含まれていない可視光を照射しても、酸化チタンは効果がありません。

まとめ

光の強さと明るさは、ある程度は関係がありますが、光触媒の効果の高さでは、紫外線が含まれているかどうかで異なります。

紫外線は、光エネルギーが強い光ですし、また光触媒の多くは紫外線の吸収率は高いです。

そのため、紫外線が多く含まれていて暗い光であったとしても、光触媒は高い効果が得られます。

また酸化チタンは、紫外線しか吸収ができません。そのため、いくら明るい光を照射しても、そこに紫外線が含まれていなければ、効果はほとんどありません。

このように、光触媒の効果の高さは、光の量と波長に関係があります。

光触媒の種類効果の出る光の種類
酸化チタン紫外線のみ
銅ドープ酸化チタン紫外線、可視光

この記事の著者/責任者

株式会社イリス 代表取締役 島田 幸一 (Shimada Koichi)

島田幸一

私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。

運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。

現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。

その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。